【死して朽ちず・佐藤一斎】

●太上は天を師とし、その次は人を師とし、その次は経を師とす（佐藤一斎『言志録』）

「宇宙の真理を学びとれるのが最上級の人物、優れた人物から学びとれるのが第二級の人物、賢者の書から学びとれるのが第三級の人物だ」（坂井昌彦・訳『「人の上に立つ人」の勉強』三笠書房）

　佐藤一斎の門下生は３，０００人とも言われ、その中には佐久間象山、横井小楠などがおり、孫弟子には勝海舟、坂本龍馬、吉田松陰、橋本左内、、、、。さらに影響を受けた人は数知れずといわれます。

　やはり、佐藤一斎の言葉にこんな有名な言葉があります。

●少にして学べば、すなわち壮にして為すことあり。
　壮にして学べば、すなわち老いて衰えず。
　老いて学べば、すなわち死して朽ちず（佐藤一斎『言志晩録』）

　まさに一斎の教えは、死して朽ちず明治維新を起こし、さらに多くの人に影響を現代にまで伝えています。

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　西郷隆盛（南洲）も佐藤一斎に心酔し、その抄録版を出版している（『南洲手抄録言志録』）

　「人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にし、己を尽くし、人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし」（西郷隆盛）という有名な言葉は

　「およそ事を作す（なす）には、すべからく天に事（つか）うるの心あるを要すべし。人に示すの念あるを要せず」（『言志録』）から来ていると言われる。

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